休職中の私と猫の地味ライフ

適応障害になった新入社員のブログ

黒い自分の話

 

私がうつ状態になった理由に、「黒い私」がいるからと思っています。

昨日引用した黒い犬の話と似ていますが、高校1年生の頃から現れたと思います。

黒い自分は常に私の耳元にいて、小さい声でも、大きい声でも、私を苦しめてきたのです。

宿題を少しサボったら『本当にこれでいいのか?自分だけ怒られたりしないか?』

大学では往復5時間の長距離通学だったので、4時半に起床していたのですが、行きたくないなと思うと『せっかく母子家庭でお金を出してもらっているのに罪悪感はないのか』

就活では『大学を出してもらって半端な所には行けないぞ?中小企業だと親が泣くぞ?』

と、とにかく私のコンプレックスや甘えを潰してきます。

周りから「ストイック」「真面目」という評価をもらってきましたが、全て「黒い自分」の言いなりでした。

 

就職して、一人暮らしになると、存在がだんだん大きくなりました。

『予習はこんなものでいいのか?周りの子はみんなもっとやってるぞ?』

『社会人として半人前』『こんなこともできないなんて』

勉強量が多かったので、予習復習に関してよりシビアになりました。

そして最終的には0時就寝2時起床(寝付くのに1時間かかっていたので実質1時間睡眠)

2時にパッと目が覚めて、そして眠れなくなりました。

すると『眠くないならラッキーじゃないか。勉強をしないと』『落ちこぼれていくぞ』という声がして、勉強してそのまま会社に行ってました。

心療内科にも行きましたが処方された睡眠導入剤が弱すぎて効かず…。

 

そんな生活、長く続くはずがありません。私は倒れて救急搬送、そのまま休職になりました。

療養生活が始まってからも、黒い自分は囁き続けました。

『みんな頑張っているのにお前は何をしているんだ』『早く戻らねば』『お前が出来ない奴だからだ』『きっと戻っても居場所がないぞ』

最初の1週間は地獄でした。何ぶんすることがないため、気を紛らわすことができず、延々と自分の不甲斐なさに泣いていました。

薬をもらってからはぼんやりするので、聞き取れない程度に黒い私の存在を薄くすることができました。

 

この話をカウンセラーにしたところ、「黒い自分」に対抗して「優しい両親」を自分の中に作ろうというアドバイスを頂きました。

黒い自分は、敵ではない。黒い自分がいたおかげで、地元1の進学校に合格したし、国公立大学に受かったし、大企業にも入れた。

ただ、エネルギーが底をついてしまった。

だから、自分をほどほどに甘やかす「優しい両親」を作ろうというアドバイスをもらいました。

黒い自分は、きっと一生ついて回ります。

でも優しい両親が居れば、自分を甘やかしてガス欠になるのを防げます。

今はその優しい両親に甘える練習をしています。

これからの人生を、黒い自分と付き合いながら、楽に生きるために。